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野球がある幸せ。~女子プロ野球が危ない!?∼

本稿を書き連ねる2019年9月中頃。プロ野球は大詰め。セ・パ共に首位にマジックが付いたり消えたり、またCS出場権を懸けて1試合1試合が緊張に包まれる今年のペナントレース。記事が掲載される頃には優勝が決まっているのか、はたまたまだまだ大波乱が巻き起こっているのか。一瞬の隙も許されない日々が続く。

現状を知ってほしい

この時期になると、NPBの一部球団では来シーズンに向けてファンクラブ会員の募集が始まり、球場前ブースには人だかりを目にするようになります。今やっているシーズンが終わっていないどころか、前述のように今年の覇権を争っているのに。シーズンが終わって春を迎えるとまた野球の季節がやってくる当たり前のサイクルがそこにはできあがっています。
本題に移ります。その“春”を迎えることができるかどうか、頭を抱えている野球リーグがあります。それは、日本女子プロ野球リーグ。通称『女子プロ野球』です。2010年に発足した女子プロ野球は2019年でちょうど10周年を迎えます。今季、新たな試みとして3シーズン制を導入。各球団の本拠地で1シーズンを戦い抜き、優勝回数上位2球団で10月に年間女王を決めるシステムを採用しました。何とか観客動員を増やすべく、暗中模索で手を打ったように感じました。

向かうべき行き先はどこか

19年1月末。リーグ創設者所信表明記者会見がおこなわれました。その内容にひときわ注目を集めたものがありました。“ベースボール型の室内競技”を行うということが発表されました。室内とはいっても、ドーム球場を借りて野球をするのではなく、プラスチックの玉と棒で野球のようなことを女子プロ野球の選手が地域住人と共にプレーするという構想があったようです。
旧来、「男性は野球、女性はソフトボール」なるものが多数の方のイメージとして存在していたのではないでしょうか。その概念をぶっ壊したといっても過言ではない女子プロ野球の誕生。女性が長く野球を続ける環境ができました。野球をするためにこの険しい世界に飛び込んできた彼女たちが、本来新たなシーズンを迎えるための準備期間でもあるオフシーズンに野球を取り上げられたのです。驚くべきはこれが発表された当初、1シーズンと計算され4季制として開催される予定でした。
結果、それどころではなくなったのか、前述の8月の会見でこの新しい遊びは中止されることが発表されています。

ファンの想いとして、広大なグラウンドで駆け回り、泥に塗れながらプレーする彼女たちに、心躍らされたあの日が忘れられないから球場に観に行くのです。一部選手は、野球に関連性が見出せない活動を多くせざるを得なかったりします。何とか野球に集中できる日が来ることを願うばかりです。

この野球文化を紡いでゆく

この10年間はこの日本の野球界において新たな歴史の1ページとなったに違いありません。NPBが辿ってきた85年の歴史に追いつこうとするのはかなり先を急ぎすぎているように感じます。女子プロ野球リーグが蒔いた種が、小中高と女子野球人口が増えて、芽を出そうとしている時期に来ています。ここで植木鉢を壊してしまうのは自らのダメージだけでなく、壊れたことによって土が散乱し、周囲も悲しく、残念な気持ちになります。
この10年が決して無駄だったなんてことにならないためにも、この夢の舞台を残すために、皆さま少し頭を悩ませてはいただけませんでしょうか。